空白の昭和戦前史・明日への指針
昭和の沖縄
琉球新報社会部編
定価 2,100円(税込)
278頁 A5判
戦前の数少ない資料と体験者の貴重な証言で昭和史の空白部分を埋め、今日の沖縄を見すえる。写真・イラスト入り。
今、新たな”戦前”が始まりつつある。沖縄にとって「昭和」とは何だったのか−というのが、『「昭和の沖縄」』を企画するときの狙いであった。そして、この企画は、昭和六十年一月一日から一年間にわたって琉球新報朝刊に掲載され、好評を得た。
沖縄県が祖国に復帰して十三年。ちょうどその年、昭和時代も六十年の節目を迎え、戦後も四十年が経過した。「昭和」はまだ終わったわけではないが、この六十年を振り返ってみると、沖縄一千年史のなかでも特筆されるほどの激動の時代であったといえる。(あとがきより)
- 【目次】
- ・正月 戦前は旧制が主流
- ・大火 混乱の世相象徴
- ・商業活動 寄留承認が牛耳る
- ・新垣弓太郎 生き残った自由民権の志士
- ・セーラー服 心浮き浮き活動的な女学生
- ・ソテツ地獄 「食」もとめ血眼の生活苦
- ・デング熱 街に「おかゆ」売りが出現
- ・島うた受難 「軍人節」、検閲で題名変更
- ・軽便鉄道 キビ畑走った庶民の足
- ・電気事業と黒十字軍 不払い運動を展開
- ・デパート 初の陳列売り場方式
- ・主食だったイモ 戦時下、本土にも送る
- ・那覇市水道疑獄事件 一人で罪をかぶった市長
- ・泡盛売り込み大作戦 美人ポスターに人気
- ・はだし禁止 市場に通う農家大騒ぎ
- ・活動写真からトーキーへ 娯楽の中心になった映画
- ・社会労働運動 治安維持法で冬の時代
- ・大空への夢 那覇の潟原で初飛行
- ・シルークルー騒動 政争絡みの対立
- ・波上プール 水泳界の”発祥の地”
- ・カンジャーヤー 農具の製作、修理が主
- ・愛楽園の誕生 患者ら基礎を築く
- ・壷屋焼 伝統誇る民衆の焼き物
- ・バス事業 運転手、車掌は狭き門
- ・教員思想弾圧事件 民主化、生活改善で闘争
- ・大阪商船 沖縄航路を独占
- ・海外雄飛・移民 ピーク時は年間四千人も
- ・ダンパチヤー 地域の社交場へと定着
- ・紡績女工 重労働、差別に泣く
- ・球児たちの夏 南九州大会で大敗続き
- ・高等官 ほとんど他府県人を登用
- ・写真館 移民の増大で発展
- ・不動産業 戦前まで法的規制なし
- ・風月楼 寄留商人たちが豪遊
- ・大宜味村政革新運動 青年中心に同盟結成
- ・沖縄発の保育園 標準語の指導で設立
- ・方言論争 標準語奨励が火ダネ
- ・西表炭坑 生き地獄の坑夫生活
- ・黒糖 唯一の換金農産物
- ・人身売買と辻遊郭 家庭の貧しさ背負う
- ・パナマ帽 輸出品の花形産業
- ・イチマンウイ 貧しい農家の収入の道
- ・改姓改名 偏見、差別が根底に
- ・銀行 一般大衆は模合に依存
- ・大阪沖縄県人会 魂の集団・精神的組織
- ・ラジオ放送 第一声は”大戦開始”
- ・大政翼賛会 大戦への道
-  
- 昭和戦前をこう見る
- 農村的性格もつ村社会 伊江朝章
- 移民と出稼ぎが特徴 安仁屋政昭和
